2008年11月04日

日本初REIT破綻の引き金をひいたのは中央三井信託銀行

先週号(11月4日号)の週刊エコノミストに記事が出ていました。

45億円の資金繰りがつかず日本初のREIT破綻となったニューシティーレジデンス。
そのきっかけとなった案件を見てみましょう。

 ■借入残高 45億円
 ■返済日 平成20年10月17日
 ■借入先 中央三井信託銀行、三井住友信託銀行、あおぞら銀行、千葉銀行

記事のとおり、リファイナンス(借り換え)に応じなかったのは中央三井信託銀行だけだったそうです。

恐ろしいことに、中央三井信託銀行はたくさんのREITに融資しています。
まあ、この投資法人はかなりの問題児だったので、一概に中央三井信託銀行を責めるのは気の毒ですが。

しかし、今後、中央三井信託銀行がらみのリファイナンスには要注意ですね。
posted by ケンタツ at 19:18| Comment(0) | TrackBack(0) | REIT

2008年11月03日

世界のREITの時価総額、94兆円から30兆円へ

日経に記事が出ています
 
世界のREIT、時価総額7割減 07年5月のピーク時比
http://markets.nikkei.co.jp/kokunai/hotnews.aspx?site=MARKET&genre=c1&id=AS2D02002%2002112008
 
2007年5月のピーク時に94兆円の時価総額を誇ったREITですが、今現在、30兆円まで下落しています。
 
わずか1年5ヶ月で3分の1になってしまっています。
 
 「最近、よく眠れないんです」という投稿を掲示板でみかけるようになりました。 
 
しかし、不動産バブルがはじけたといっても、現物の不動産価格は3分の1にはなっていません。
ピーク時のせいぜい1割〜3割り程度の下落でしょう。
 
それなのにREITに7割引きの価格がついているということは、REITの仕組みのせいです。
 
REITの多くは、投資家から集めたお金と同じぐらいのお金を借りて、物件を購入しています。
 
つまり投資家から500億集めたとすると、もう500億円を銀行からの借り入れや投資法人債を発行して調達しています。
 
返済の優先順位は次のとおりです。
 
 (a)銀行からの借入金 > (b)投資法人債 > (c)投資家から集めたお金

後ろにいけばいくほど劣後になります。 
REITは(c)の部分を買うようなモノです。
 
不動産価格が順調に上がっているときは(c)の部分の価値が大きく膨らみ昨年のようなREITバブルが発生しますが、
不動産価格が下がっているときは(c)の価値が大きく下がります。
 
(a)と(b)は不動産価格が上がろうが下がろうが、基本的にたいした影響はありません。
(a)と(b)は総資産の50%ぐらいなので、もし不動産の価格が50%下がれば影響を受けますが、REITはそこそこ優良な物件に投資しているのでそこまで下がることがないからです。

つまり銀行は損しない仕組みになっているのです。

その代わりに、不動産価格が暴騰しても銀行が受け取る利益は金利しかありません。
 
もし、このまま、世界経済が低迷して、不動産価格の下落が続けば、銀行は自己の利益を優先しますから、貸し渋り、貸し剥がしにあって破綻するREITも出てくるでしょう。
 
日本ではまだ1つしか破綻していませんが、REIT先進国のアメリカでは過去にたくさんのREITが破綻しています。

posted by ケンタツ at 14:13| Comment(0) | TrackBack(0) | REIT

2008年11月01日

REITの鑑定評価額は実態とかけ離れている

先月9日、日本初のREIT法人の破綻がありました。
その翌日はストップ安を連発し、REIT全面安となりました。

その後、東証REIT指数は一時、700を割り込んだものの
怒涛の勢いで回復し、昨日の終値は863まで戻しました。

一部ではREIT指数は底を打ったとの話も聞かれます。

しかし、不動産市況を取り巻く環境はなんら改善の兆しはありません。
利下げというプラス面はあったものの、昨年の不動産バブル崩壊後、不動産価格は下げ続けています。

そんな中、日本レジデンシャル投資法人から物件売却のニュースリリースがありました。
その概要は次のとおり

 帳簿価格 約28億2千万円
 譲渡価格 約26億2千万円
 譲渡損  約2億円(7%の差)

掲示板を見ていると「7%の損で済んで良かった」と好意的にとらえている方もおります。
しかし、この物件をよく見てみましょう。

  期末鑑定評価額 約29億8千万円

7%どころではなく、評価額に比べて12%も安く売っています。
鑑定評価の問題点は、依頼主からお金をもらって「鑑定させていただく」という立場であることから、どうしても評価が甘くなってしまいます。厳しい評価をすると顧客がよそに逃げてしまいますからね。 


さて、もっとよく見てみましょう。

 取得日 2004年12月2日
 稼働率 100%

不動産バブル前に仕込んだ物件ですね。
しかも稼働率100%を続ける優良物件です。

ここの投資法人は不動産バブル絶頂期である2006年〜2007年頃に高値で大量に物件を仕込んでしまっています。
その物件は一体、いくらで売れるのでしょうか? 鑑定評価額は信じられるのでしょうか?

考えただけでも恐ろしいです。
posted by ケンタツ at 19:25| Comment(0) | TrackBack(0) | REIT

2008年08月27日

東証REIT指数連動ETFが登場

2008年9月18日に野村アセットマネジメントから
東証REIT指数連動のETFが登場します。
 
ETFは投信と違い販売側があまり儲からない(信託報酬が低い)のですが、
買い手にとってはメリットの多い商品です。
 
気になる信託報酬は0.336%とのこと。
売買の手数料も株と一緒なのでお使いの証券会社で株を売買するときの手数料しかかかりません。
 
参考までに投信と比較してみます。
 
      某N社J−REITオープン(投信)   東証REIT指数ETF
購入時  2.625%                  株の売買手数料と同じ
信託報酬 1.05%                   0.336%
売却時  0.03%                   株の売買手数料と同じ
 
ETFの有利さが際立っていますね。
posted by ケンタツ at 13:24| Comment(0) | TrackBack(0) | REIT