2008年11月25日

覚えているようで覚えていない「格付け」

新聞記事を読んでると、「ん?この格付けってなんだっけ?」と思うことがあります。
格付け会社ごとに微妙に表現が違うので、それが混乱の原因かもしれません。

たとえば「Baa」と「Bbb」とか。
「1」と「+」とか。
「ネガティブ」と「↓」とか。

そのため、たま〜にムーディーズやらS&Pのサイトを覗いて、格付け表を探すんですが、なかなか見つからない!
というわけで、主要4社の格付け表を集めてみました。

お気に入りに追加しておくと便利かもしれません。

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ムーディーズ・ジャパン(MDY)

Aaa:極めて優れている
Aa:総合的に優れている
A:元利支払いの確実性は認められるが、将来、安全性を低下させるようなことが起こる可能性がある
Baa:中級と判断される
Ba:投機的な要素を含むと判断される
B:好ましい投資対象としての的確さに欠ける
Caa:安全性が低い
Ca:非常に投機的である。債務不履行の状態にあるか、重大な危険性が認められる
C:有効な投資対象となる可能性は低い

AaからCaaまでの格付には1〜3の付加記号を付け、1を上位、2を中位、3を下位としています。↑は格上げの方向、↓は格下げの方向、?は方向未定で見直していることを示します。
*印は金融子会社。**印は担保付き。#は発行体格付。(P)は予備格付。銀行は長期預金、生損保は保険財務の格付です。
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スタンダード&プアーズ(S&P)

AAA:債務を履行する能力が極めて高い
AA:債務を履行する能力が高い
A:債務履行の能力は高いが、上位の格付に比べて環境変化の影響を受けやすい
BBB:債務履行能力は十分だが、上位の格付に比べて環境変化の影響を受ける可能性がある
BB:近い将来、債務不履行になる可能性は低いが、環境が変化した場合、不十分となる可能性がある
B:現在、債務履行能力はあるが、環境変化で不十分となる可能性が高い
CCC:債務不履行となる可能性がある
CC:債務不履行となる可能性が非常に高い
C:破産法に基づく申請を行っているが、債務の支払いは続けている
D:債務不履行
SD:債務者がある特定の債券または債務の種類を選択して不履行としたが、その他の債務については期日通りに支払いを継続すると判断される

AAからCCCまでの格付にはプラス(+)、マイナス(−)の記号が付加されることがあり、同一等級内での相対的な強さを示しています。(ポ)、(ネ)、(安)等はそれぞれアウトルック(中長期的に見て信用度がどの方向に向かう可能性があるかを示すもの)で、(ポ)=ポジティブは上方に向かう可能性、(ネ)=ネガティブは下方に向かう可能性、(安)=安定的に推移する、(検)=検討中は上方または下方に向かう可能性、(Cポ)=クレジットウォッチ・ポジティブは特別な監視下で格上げの可能性、(Cネ)=クレジットウォッチ・ネガティブは特別な監視下で格下げの可能性あり、を示します。事業会社、銀行は信用格付、生損保は保険財務力格付。
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日本格付研究所(JCR)

AAA:債務履行の確実性が最も高い
AA:債務履行の確実性は非常に高い
A:債務履行の確実性は高い
BBB:債務履行の確実性は認められるが、上位等級に比べて、将来、債務履行の確実性が低下する可能性がある
BB:債務履行に当面問題はないが、将来まで確実であるとは言えない
B:債務履行の確実性に乏しく、懸念される要素がある
CCC:現在においても不安な要素があり、債務不履行に陥る危険性がある
CC:債務不履行に陥る危険性が高い
C:債務不履行に陥る危険性が極めて高い
D:債務不履行に陥っている

AAからBまでの格付記号には同一等級内での相対的な位置を示すものとして、プラス(+)もしくはマイナス(−)の符号による区分があります。p印は主として公開情報に基づく格付、#印はクレジットモニター(見直し作業中)を示します。長期優先債務格付を優先して掲載。
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格付投資情報センター(R&I)

AAA:債務履行の確実性は最も高く、多くの優れた要素がある
AA:債務履行の確実性は極めて高く、優れた要素がある
A:債務履行の確実性は高く、部分的に優れた要素がある
BBB:債務履行の確実性は十分であるが、将来環境が大きく変化した場合、注意すべき要素がある
BB:債務履行の確実性は当面問題ないが、将来環境が変化した場合、十分注意すべき要素がある
B:債務履行の確実性に問題があり、絶えず注意すべき要素がある
CCC:債務不履行に陥っているか、またはその懸念が強い。債務不履行に陥った債権は回収がじゅうぶんには見込めない可能性がある
CC:債務不履行に陥っているか、またはその懸念が極めて強い。債務不履行に陥った債権は回収がある程度しか見込めない
C:債務不履行に陥っており、債権の回収もほとんど見込めない

AA格からCCC格までについては、上位格に近いものにプラス(+)、下位格に近いものにマイナス(−)の表示をすることがあります。op印は公開情報に基づく格付、( )内はレーティング・モニター(格付見直し作業中)を示します。長期優先債務格付を掲載。生保は保険金支払い能力の格付です。

posted by ケンタツ at 20:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済

2008年11月13日

タワー投資顧問のホームページが開きません

普通のサラリーマンが2004年の高額納税者トップに踊り出て脚光を浴びたタワー投資顧問。

なぜかホームページが開きません。

そんな中、ちょっと気になるニュースが。

「げっ、タワーが買ったのかよ!!」と最近は「曲がり屋」として名を馳せている気がしないでもないタワー投資顧問ですが、大丈夫なんでしょうか?
posted by ケンタツ at 12:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済

2008年11月11日

上場廃止になった株の損益通算

毎月のように上場企業が倒産する今日この頃。
幸い、私はそのような目にあっておりませんが、上場廃止になった株の損益通算はどうなっているのか気になり調べてみました。
 
下記のリンク先の情報をまとめるとこういうことでしょうか?
 
(1)上場廃止後どうなるかわからないため、整理ポストにあるうちに、いったん売却して損失を確定させたほうが確実
 
(2)損益通算は単年度のみ(3年ではない)

(3)上場廃止になっても必ず損失控除できるわけではない
 (100%減資などで完全に無価値になった場合のみ)

(4)「特定口座」にある株式を「特定管理口座」に移管する
 
(5)平成17年10月6日以降に特定口座を作った人 → 特定管理口座も同時に開設されている
 それ以前に口座を作った人 → 別途、特定管理口座を開設する

(6)上場廃止前に特定管理口座を開設し、所定の手続きを行わなければ無効
 


http://money.jp.msn.com/investor/stock/columns/Columnarticle.aspx?ac=fp2006022417&cc=02&nt=02

 
http://www.zei-navi.com/zei_09/008.html
 
http://delisting.info/after.html
posted by ケンタツ at 19:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済

設備投資の先行指標である機械受注統計が過去最大の下落率

本格的に景気が悪化してきていますね。


民間・設備投資の先行指標となる機械受注統計(船舶・電力を除く民需)の7〜9月期の受注額が過去最大の下落率・10.4%減を記録しました。


内閣府は3%の減少を予想していたので大幅に上回る下落率です。


この減少は6ヶ月〜9ヵ月後に反映されるため、来年の景気悪化がより確実になってきました。

「船舶・電力を除く民需」に含まれない海外からの受注を示す外需も同7.3%減。
こちらも振るいませんね。

外需依存度が高い日本は世界経済悪化の影響をモロにうけてしまいます。


【7〜9月期機械受注統計(船舶・電力を除く民需)(季節調整値)】
 ・前期比 10.4%減 2兆8752億円
  (87年4月以降過去最大。98年4月〜6月期と同率)
 ・5四半期ぶりに減少
 ・製造業は10.9%減、非製造業は12.0%減少
 ・外需は7.3%の減(外需には国内企業の海外工場も含む)

posted by ケンタツ at 00:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済

2008年11月09日

同情するなら融資くれ by GM

「政府の支援がなければ『延命』できない」と公に発表するほどGMが追い詰められています。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20081109AT1D0801Z08112008.html
 

S&Pによれば、GMの格付けはすでにCCC+まで下がっています。
投資適格をはるかに下回り投機(ばくち)の水準です。
ジャンクボンドの扱いを受けているので、新たに社債を発行することもままなりません。

CCC+の会社に融資を行う奇特な銀行もいませんから、銀行融資も絶望的です。
もう公的融資に頼るしか残された道はありません。
要するにGMを生かすも殺すも米政府しだい。

しかし、GMを生かしたとしても赤字を垂れ流し
さらなる融資を求められる可能性が高く悩ましいところです。

今のGMが技術的な優位にたっている分野はあるのでしょうか?
まったく思いつきません。

低燃費車を開発できなかった時点でGMはつんでいたのかもしれません。
 
基本的にアメリカは市場のことは市場に任せ、政府が介入しない国ですが、オバマ新大統領はどういう決断を下すのでしょうか。
posted by ケンタツ at 22:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済